眉間のしわ (ボトックス注射)
眉間へのボトックスの注射ですが、
左右の眉毛のそれぞれの中央くらいから眉頭の範囲で
眉毛のすぐ上あたりに、
4~5ポイントくらい注射します。。
この部位にボトックス注射をする際に
注意しなければいけない点は、
眼瞼挙筋というまぶたを開ける筋肉に効いてしまわないようにすることです。
そのためには眼窩上縁から1cm以上離して注射する必要があります。
欧米の教科書では、
ほとんど眉毛すれすれのラインで注射するよう記載がありますが、
これだと日本人の場合数パーセントの確率で
眼瞼下垂を起こします。
顔面の骨格が平坦な日本人の場合は
眼窩上縁から1cm以上離してボトックス注射するのが無難です。
この部位にボトックスを注射したとして、
純粋に皺眉筋だけにボトックスが効いている場合、
皺眉筋は眉頭を内下方に寄せる筋肉なので、
眉頭は外上方にシフトします。
しかし、実際はボトックスは
注入したポイントから半径1cmの同心円状に拡散します。
そのため、前頭筋(眉を上げる筋肉)の内側下部にもある程度作用します。
前頭筋は眉毛を上げる筋肉ですので、
眉間にボトックスを注射した結果としては
眉頭は広がる一方、少し下がった状態になることが多いと思います。
眉頭が少し下がる一方、眉尻は下がらないので、
眉毛を上げるクセが強い方や
まぶたのたるみがあって絶えず眉毛を挙上している方は、
眉尻が過度につり上がった不自然な眉になってしまうことがあります。
そのため前頭筋(額の横しわを作る筋肉)の外側にも
ボトックスを注射することで
眉尻を下げてバランスを取った方が良い場合があります。
ただしこれは上まぶたの見た目に強く影響するので
いろいろと考慮すべき点があります。
それはまた、額(前頭筋)へのボトックス注射の説明をするときにお話します。