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リポットレーザーで取れるシミ、取れないシミは?

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リポットレーザーが話題になっている今、患者様からよくいただく質問が「私のシミはリポットレーザーで取れますか?」というものです。シミにもさまざまな種類があり、いくらリポットレーザーが素晴らしい性能を持っているとしても、すべてのシミがこのレーザーで取れるわけではありません。今回は、リポットレーザーが得意とするシミのタイプと、逆に治療に適さないシミについて詳しく解説します。

リポットレーザーで取れるシミ

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1. 老人性色素斑

最も一般的なシミで、加齢や紫外線の影響でできるものです。境界が明瞭で、茶色っぽい色をしていて、顔や手の甲、首など、紫外線にさらされやすい部位に現れます。リポットレーザーは、このタイプのシミに対して非常に効果的で、多くの場合、1回の施術でほぼ消えることが期待できます。

2. 脂漏性角化症

厚みのあるシミで、これは老人性色素斑が肥厚したものです。リポットレーザーで治療が可能ですが、かなり厚みのある場合は、一度でシミの深いところにレーザーが届かないため、複数回の治療を必要とすることが多いです。炭酸ガスレーザーなど、他のレーザーを使用した方が治療回数は少なく済みますが、色素沈着が出やすいため、色素沈着を避けたい場合はリポットレーザーを複数回照射するのがおすすめです。

3. 雀卵斑(そばかす)

遺伝的な要因でできる小さな茶色い斑点状の色素斑です。特に、鼻や頬の周りにできることが多いです。リポットレーザーは、そばかすの除去にも適しています。しかし、そばかすは遺伝的な皮膚の特性であるため、一度除去できたとしてもいずれ再発するものであることを理解しておく必要があります。そばかすは根治が難しいため、あくまでその都度繰り返しの治療が前提となります。また、数が非常に多い場合は、すべてを1回で取り切るのが難しく、複数回の施術が必要になることもあります。

リポットレーザーで取れない、もしくは効果が薄いシミ

ほくろ

1. 肝斑(かんぱん)

肝斑は、皮膚の恒常的な摩擦刺激やホルモンバランスの変化が原因となって引き起こされる色素斑で、主に30代〜50代の女性に多く見られます。頬骨のあたりに左右対称に現れるのが特徴です。
リポットレーザーは、肝斑の治療には適していません。肝斑に対して強いレーザーを照射すると、逆に悪化するリスクがあるため、別の治療法(レーザートーニングやエレクトロポレーションなど)が推奨されます。
ただし、肝斑の上に重なっている老人性色素斑を治療する場合は、リポットレーザーが効果的です。肝斑を悪化させる可能性が少なく、老人性色素斑をピンポイントで除去できるため、安全に治療が進められます。

2. 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

ADMは、真皮層にメラニンが沈着することで青紫色や灰色がかった色に見えるシミです。一般的には、頬骨のあたりに左右対称に現れることが多く、遺伝的な要因も関与しています。
リポットレーザーは、主に表皮層のシミに効果を発揮するため、真皮層にメラニンが沈着しているADMの治療には不向きです。真皮層の色素沈着には、より深達性のあるQスイッチルビーレーザーなどの他の治療法が有効です。

3. ホクロ

ホクロは、シミではありませんが、見た目上、シミと区別がつきにくいものも存在します。実際に、患者様が「このシミが取りたい」とおっしゃるものの中には、シミではなくホクロであることが少なくありません。
ホクロは、組織学的には母斑細胞の集まりであり、一般的なシミとは全く異なります。表面が平らに見えるホクロでも、皮膚の中に細胞が集積しています。そのため、リポットレーザーでの治療は適切ではなく、炭酸ガスレーザーや外科的切除が推奨されます。

4. 先天性のシミ

生まれつきあるシミのように見えるものは、たいていはシミではなくアザ(母斑)です。アザは、リポットレーザーで使用されているナノ秒532nm波長のレーザーでは治療が難しい場合が多く、一部のアザ(扁平母斑など)にのみ有効です。しかし、扁平母斑に対してはQスイッチルビーレーザーによる治療が保険適用されているため、リポットレーザーを選ぶ必要性は低いでしょう。

どのシミが取れるかは診察が重要

リポットレーザーカウンセリング

シミの種類は多岐にわたります。診断が容易なものだけではなく、患者様自身が「これは何のシミだろう?」と判断するのは難しいことも多いです。そのため、シミの治療を受ける際には、シミ治療の経験豊富な医師による診察が非常に重要です。
リポットレーザーは、特定のシミに対して非常に高い効果を発揮するレーザーですが、適切な診断がなされないまま施術を受けると、期待通りの効果が得られなかったり、逆に症状が悪化するリスクもあります。

まとめ

リポットレーザーは、老人性色素斑、脂漏性角化症、雀卵斑(そばかす)などのシミに高い効果を発揮します。一方で、肝斑、ADM、ホクロ、先天性のシミ(アザ)には適していません。
シミ治療を検討されている方は、まずはシミ治療の経験豊富な医師による診察を受け、適切な治療方法を見極めることが大切です。当院では、患者様一人ひとりの肌の状態を詳しく診察し、最適な治療プランをご提案いたします。
シミ治療に関して不安や疑問がある方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。

監修医師

竹内 孝基 医師

エースクリニック理事長

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