リポットレーザー後、テープを貼らない選択肢は?—気になるリスクと対応策

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リポットレーザー後、テープを貼らない選択肢は?—気になるリスクと対応策

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リポットレーザーはシミ治療において非常に高い効果を発揮しますが、照射後のケアとして「2週間テープを貼ること」が推奨されています。しかし、患者様の中には「テープを貼り続けるのは負担」と感じる方も少なくありません。では、テープを貼らない場合、どのような影響があるのでしょうか?この記事では、テープを貼らない場合のメリットとデメリットについて詳しく解説します。

テープを貼らない場合のメリット

見た目が自然になる

テープを顔に貼ると目立つため、外出時や仕事の際に気になる方も多いでしょう。テープを貼らないことで、見た目のストレスを軽減できます。シミ部分の痂皮は元のシミより濃い色になっていますが、軽いメイクでカバーすることも可能です。

かゆみが軽減される

テープを貼り続けると、特に敏感肌の方ではかゆみが出ることがあります。テープを貼らないことで、こうした不快感を防げる場合があります。

テープを貼らない場合のデメリット

色素沈着

色素沈着のリスクがやや高まる

レーザー照射後は、照射部位に痂皮ができます。この痂皮の下では新たな表皮が再生されますが、表皮が再生されるまでの間、痂皮は皮膚を刺激から守る役割を果たします。テープを貼付しない場合、摩擦刺激や乾燥などにより、表皮がしっかりと再生する前に痂皮が剥がれ落ちやすくなります。その結果、皮膚はダメージを受けやすくなり、レーザー照射後の最も多い副作用である炎症後色素沈着(PIH)が発生する可能性が高まります。
色素沈着をなるべく防ぐためには、以下の対策が有効です。

    対策:

  • 痂皮が剥がれるまでの間、極力皮膚への摩擦刺激を避ける。洗顔やスキンケア時に優しく扱う。
  • 保湿剤を塗布して、肌の乾燥を防ぐ
  • 痂皮が剥がれたら、保湿と紫外線対策をしっかりと行う。日中はSPF50+の日焼け止めをこまめに塗り直す。帽子や日傘で物理的な紫外線防御を徹底する。

では、どのくらい色素沈着の発生率が高まるのでしょうか?これに対しては、確たるデータはないものの、大幅に高まるというわけではなさそうです。筆者自身の経験では、色素沈着しやすい手のシミにリポットレーザーを照射し、テープを一度も貼付せずに経過を診たところ、全く色素沈着せずにシミがキレイに取れたケースがありました。この事実だけをもって「テープ貼付が不要」とは言い切れませんが、手はレーザー照射後に非常に色素沈着を起こしやすい部位であり、それでも色素沈着が見られなかったことから、テープを貼らないことでのリスクは大幅に増加しないと考えています。

また、一般的にはお顔のシミに対して、ナノ秒レーザー(Qスイッチレーザー)で治療した場合の炎症後色素沈着の発生頻度は約50%、ピコ秒レーザーでは約30%とされています。それに対し、リポットレーザーでは、テープを2週間しっかり貼った場合、炎症後色素沈着の発生頻度は5%以下とされています。テープを貼らなかった場合のデータはないため、あくまで推測ですが、色素沈着の発生頻度はおそらく10%程度であり、その程度も軽度に留まる可能性が高いと考えられます。

では、テープを貼らないと治療効果は落ちる?

リポットレーザーの最大の特徴は、一度の施術で高いシミ除去効果が得られる点です。これは、リポットレーザーがシミに含まれるすべての異常ケラチノサイトを1回のレーザー照射で焼き切る能力を持っているからです。しかしながら、この効果はレーザーが照射された瞬間に決まっているのであり、テープの有無によってシミの取り切れ具合が変わることはありません
つまり、テープを貼らなかったからといって治療効果が落ちるわけではありません。
ただし、照射後の皮膚を適切に保護しないと、副作用のリスクが増加する可能性があるため、摩擦や紫外線を避けるケアが必要なのは前述の通りです。

まとめ

リポットレーザー照射後にテープを貼ることは推奨されています。しかし、貼らなかった場合でも、治療効果が落ちるわけではなく、炎症後色素沈着がやや高まる程度です。このリスクをどう見るかは人によって異なると思います。大きなデメリットではないと判断できる方は、ライフスタイルや負担を考慮し、テープ貼付の有無を自己の判断で決めていただくことができます
大切なのは、痂皮がある間は摩擦や刺激を避けることと、痂皮が剥がれた後の紫外線対策と保湿ケアを徹底することです。
治療後のケアに関してご不明点や不安がある方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。患者様一人ひとりに合った適切なアフターケアをサポートいたします。

監修医師

竹内 孝基 医師

エースクリニック理事長

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