【女性医師が解説】婦人科形成の手術当日はどう過ごす? 当日の流れとダウンタイムについて

さまざまな不安を抱えながらも無事にカウンセリングを終え、勇気を出して手術予約まではしたけれど、いざ手術日が近づくと、再び不安になる方も少なくありません。

今回は、婦人科形成の手術当日の流れや術後のダウンタイムについてご紹介します。
婦人科形成は日帰りで受けられる手術ですが、術後に痛みや腫れなど一定のダウンタイムがあります。
今回の記事では、皆さんの手術前の不安が少しでも解消され、心の準備ができるよう、当院での手術当日の流れからダウンタイムの経過、日常生活での注意点まで詳しく解説します。
手術前から当日、術後の大まかな流れです
- 手術前の準備
- 来院から手術室での準備
- 手術の流れ
- 術後の過ごし方
- ダウンタイム
- 再診
コンテンツ
手術前の準備
服装

当院では、手術時に上半身のお着替えはしていただかないので、パンツやスカートでの来院をお勧めしています。
パンツやスカートの方がワンピースよりお着替えが楽な点と、消毒液や血液でお洋服が汚れる心配が少ない点もお勧めしている理由です。
毛の処理

当院では、必要な範囲の(手術部位を覆うような)毛を事前に短く整えていただくようにお願いしています。
術野を毛が覆ってしまうと手術部位をしっかりと確認できず、手術を安全に行えないことがあります。
また、毛があることで、特に術後の清潔が保てず、感染のリスクにもつながる可能性があります。
ただし、カミソリで深剃りすると皮膚に細かな傷ができ、感染につながることがあるため、電気シェーバーやトリマーで優しく整えてください。また、術直前の処理もかえって感染のリスクが高まると言われているので、前日までに行ってください。
赤み、かぶれ、傷ができてしまった場合は事前にご連絡ください。
持ち物

当院では、術後に最低でも3日間、患部の圧迫目的でガードルを着用していただきます。
ご自宅にお持ちの方はご自身のガードルを使用していただいて構いません。
ガードルをお持ちでない方には、当院で準備しているものをご購入いただけます。
術後は、少量の出血が続きますので、血液の付着が治まるまではナプキンを使用していただくので、手術当日はナプキンの持参もお願いしています。
来院から手術室での準備
来院受付を済ませたあと、手術室へご案内します。お手洗いは手術室ご案内前に済ませていただきます。
手術室にご案内後、担当看護師から術後の注意点についてご説明をし、術前内服薬(抗生剤)を内服していただきます。
その後、下着を脱いで、腰からの巻きタオルに着替えていただきます。
準備が整いましたら手術台に横になっていただいて、担当医師が入室します。
手術の流れ
マーキング
医師が入室後、婦人科の健診台と同じような足台を使用して、手術に適した体勢を整えます。
体位が整ったら、術前の写真を撮影してからマーキングを開始します。
術式に応じて、その方の外陰部の形に最適なデザインを行います。マーキング後には記録用にマーキングのお写真も撮影します。
この時点で、マーキングを確認したいというご要望があれば、お写真をお見せしてご説明することもできます。
麻酔とオプション

手術は局所麻酔下で行います。
当院では、局所麻酔の方法を工夫して行っており、何度も針を刺す痛みはありませんが、それでも痛みは伴います。
局所麻酔の痛みの感じ方は個人差もありますが、痛みは強く感じる傾向にあります。
特に陰核近く、副皮の恥骨近くを麻酔するときに痛みが強い印象があります。
このため、当院では笑気麻酔や静脈麻酔のオプションをご用意しています。
笑気麻酔は局所麻酔の痛みを緩和する目的で、局所麻酔時にのみ使用します。
静脈麻酔は、手術自体を寝ている状態で行います。
笑気麻酔を使用しても痛みがゼロになるわけではありませんが、使用した方が痛みが軽減したと感じる方は多いです。
一方で、静脈麻酔の場合は寝ている間に局所麻酔から手術まで終えられるので、不安や痛みの記憶を軽減しやすい方法です。
また、当院では、術後の痛みに対するエクスパレル麻酔のオプションもご用意しています。

エクスパレル麻酔は局所麻酔薬の一つで、手術終了時に傷に注射します。
術前の局所麻酔が術後数時間で効果が切れてきてしまうのに対し、エクスパレル麻酔は注射後最大で72時間ほど効果が持続しますので、術後に出てくる痛みを軽減する目的で使用することができます。
患者さんの痛みへのご不安の程度に応じて対応いたしますので、カウンセリング時などにぜひご相談ください。
手術

局所麻酔後、手術を行います。
手術自体は、術式によって異なりますが、基本的にはマーキングに沿って切除し、止血を確認してから縫合して終了になります。縫合の糸は自然に溶けて脱落する糸を用いています。
大陰唇増大や膣ヒアルロン酸注入などの場合は、これに脂肪採取や注入操作も加わります。
手術時間は、小陰唇縮小だけの場合は30分~1時間程度、副皮切除または陰核包皮切除を追加した場合は1時間程度、小陰唇縮小+副皮切除+陰核包皮切除の3部位を行う場合は1時間半程度となります。
膣縮小や大陰唇増大(脂肪注入)・大陰唇皮膚切除の場合は、最大で3時間ほどかかります。
術式は様々な組み合わせがありますので、手術予約の際に、術式に応じたお時間をご案内しています。
術直後

手術後に術直後の写真を撮影します。
これは術後の腫れ具合などのダウンタイムに異常がないか、術直後の傷の状況と比較する目的で撮影しています。
最後に、看護師が創部やその周囲を拭って綺麗にし、傷にワセリンをお塗りします。その後、準備していただいたナプキンをあててガードルでしっかり圧迫した状態で、ご帰宅いただきます。
術後の過ごし方
術後のお薬

術後3日までは、感染予防のために抗生剤を内服していただきます。
また、頓用の鎮痛剤もお渡ししていますので、痛みを感じた時に内服してください。
塗り薬としてワセリンをお渡ししていますので、シャワー後などに傷に塗ってください。
ガードルの着用
当院では、術後3日間は、患部の圧迫の目的でガードルを着用していただきます。
ただし、膣内の治療や大陰唇増大のみの場合は、ガードルの着用は必要ありません。
ナプキンの使用

最初の数日は少量の出血があります。
出血があるうちは生理用ナプキンを使用してください。
出血量に応じて、ナプキンのサイズを小さくしたり、おりもの用シートに変えたりしていただいて構いません。
シャワーやお風呂

手術当日は、シャワーやお風呂に入ることは控えていただきますが、患部に血腫などの異常がなければ、手術翌日からシャワー浴を開始していただきます。
シャワーの際には、最初は痛みがあるとは思いますが、必ず患部も石けんで優しく洗ってください。
怖くてなかなか洗えない、という方もいらっしゃいますが、患部をシャワーで洗い流して清潔を保つことで感染予防にもなります。
入浴(湯船につかるの)は、当院では術後1か月までは控えていただいています。
通勤や通学

ご帰宅後、日常生活は通常通りしていただいて大丈夫です。
翌日からは、痛みや違和感など強くなければ通勤・通学もしていただいて構いません。
多くの患者さんは、痛み止めを飲めば、デスクワークや座って授業を受けることはできたとおっしゃいます。
安静の指示はしておりませんが、もし痛みなどが心配な方は、手術翌日はお休みをとってご自宅でゆっくり過ごされると安心かもしれません。
運動、自転車・バイクの運転

術後1~2週間経過し、痛みや違和感が落ち着いていればジョギングなどの軽い運動やストレッチは始めても構いません。
激しい運動や股関節を大きく開くような運動は術後1か月は控えてください。
自転車やバイクなど、患部に直接刺激になることも、術後1か月程度は控えていただいています。
性交渉
性交渉も患部への刺激になりますので、術後1か月程度は控えていただきます。
ダウンタイム
痛み
術後数時間で局所麻酔の効果が切れてくるので、術後ご自宅に戻られた頃から痛みが出てきて、その日の夜あたりが痛みのピークとなることが多いです。
通常、強い痛みは数日程度で治まることが多いですが、触れたときの痛みなどは数カ月程度続くことがあります。
術後数日~1週間程度は、痛みが強い時に、お渡ししている痛み止めを内服して過ごしてください。
出血
術後数日から1~2週間程度は少量の出血が続きます。
徐々に量は減っていきますので、出血量に応じて生理用やおりもの用シートを使用してください。
当院では、術後の圧迫止血目的で、最初の3日間はガードルを着用していただいています。
腫れ
最初の1~2週間は腫れが強く出ますが、その後ぐっと改善することがほとんどです。
術後1か月でかなり腫れは軽減して気にならなくなることがほとんどですが、まだ完全には落ち着いていません。
術後3ヵ月程経過すると、腫れはほぼ消失します。
再診

当院は、術後1週間と1か月に必ず再診をして、傷の状態を観察しております。
この際も、術前、術直後と経過を比較する目的でお写真を撮影しております。
場合によっては、術後3か月、半年でも診察することがあります。
膣縮小術を施行した方に限り、手術翌日の再診もあります。
まとめ
今回は、手術を控えながらも不安を感じている方、手術当日や手術後のダウンタイムが心配で治療を悩まれている方の疑問に少しでもお答えできるように、手術当日から術後の経過について解説しました。
皆さんの不安が少しでも軽減し、手術に備えた心の準備や、治療に踏み切る勇気につながれば幸いです。
当院の婦人科形成に関連した治療には、女性医師および女性スタッフのみが携わっております。
また、待合室はすべて個室とし、プライバシーにも配慮しております。
デリケートな内容もお話していただきやすい環境づくりを心がけていますので、婦人科形成に関心のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
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