乳頭縮小術の“理想バランス”とは?専門医師がデザインの基準を解説
乳頭縮小術の“理想バランス”とは?専門医師がデザインの基準を解説
美容外科手術の中に「乳首の大きさを小さくする」乳頭縮小術という手術があることをご存知でしょうか?
乳頭の形や大きさに関するお悩みは、女性に多いだけでなく男性でも少なくないものです。
しかし、他人に見せる機会が少ない部位であることや大きさの基準がわからないため、ひとりで悩みを抱え込んでしまう方も少なくありません。
そこで今回の記事では、乳頭の大きさに関する基準やそれをもとにしたデザインについて専門の立場から解説させていただくことで、乳頭のお悩みが少しでも解消し、治療のきっかけとなれば幸いです。
コンテンツ
大きさの基準は?
a) 大きさの平均値や人種差について

日本人に特化した乳頭の平均サイズに関する研究は数が少ないですが、平均値としては成人女性では直径が約1.0〜1.5cm、高さは約1.0cm、成人男性では直径が約0.5cmで高さが約0.5cmという報告が散見されます。
乳頭のサイズに関する文献的なデータのほとんどが成人女性のものであるので成人女性に限ると、日本人の平均のサイズはアジア人(いわゆるMongoloid)の平均とほぼ同じとされていますが、欧米の白人女性(Caucasian)と比較してサイズが小さい傾向があります。
b) 乳頭径/乳輪径の比率

成人女性の乳頭においての審美的な基準としては、乳頭径:乳輪径の中央値が約1:3であったとする論文があります。
一般的に乳房の大きさと乳輪の大きさが比例することが多いので、乳頭の大きさそのものだけに着目するのではなく、乳房や乳輪の大きさとのバランスが重要であることが示唆されます。
そのいっぽうで、直径と高さの両方で1cm程度が理想的な基準のひとつとされることが多いとされています。乳頭の大きさでお悩みの方は、これらを参考として考えるとよいでしょう。
乳頭縮小術は美容目的の自由診療の手術となりますので、ご本人の希望を優先させていただきます。
上記のような標準的なサイズや乳房や乳輪とのバランスをひとつの指標としてご紹介しながら、どのようなデザインにするかをカウンセリングの際に決めていきます。
c) デザインと乳管温存・血流温存のトレードオフ

もうひとつの要素としては乳管機能の温存と血流不良による合併症リスクです。
乳頭には乳管という乳汁を乳頭まで運ぶ管があります。乳管機能を温存する術式を行うことは大前提ですが、端的に言うと乳頭の大きさを小さくすればするほど乳管機能が保たれにくくなります。
また乳頭の中心部には乳頭を栄養する血管が走行しているので、切除が中心部近傍に及ぶほど乳頭の血流が悪くなることによって、傷の治りが悪くなるリスクも高くなります。
d)「どこまで小さくできるか」の限界

乳頭を小さくしたい方の中には小ぶりで乳頭の先端部分がチョンとのっかっているような乳頭がかわいらしく魅力的に感じる方もいらっしゃいますが、乳管機能や血流の温存を考慮すると、自由に大きさを変えられるわけではありません。授乳の希望がある場合はその制約はもっと大きくなり、「乳管機能が保たれて母乳が出る」だけではなく「赤ちゃんが吸いやすい高さ」もある程度残さなければなりません。具体的なサイズは患者さま個々の状況によって異なりますが、限界があることは知っておいていただくとカウンセリングの際にイメージを共有しやすくなります。
e) 症例写真
術前


術後3ヵ月

まとめ

乳頭のサイズや形でお悩みの方は非常に多いと思われますが、心理的な障壁があり診察に来られるまでに迷われる方が多いと思われます。
今回、乳頭縮小術と乳頭の大きさの基準に関する情報に重点を置いてご紹介させていただきました。少しでも受診に至る不安がなくなり、正しい治療を受けるきっかけとなるように願っています。



