専門医師が解説:当院の乳頭縮小術の術式、痛み、ダウンタイムの実際
前回の記事では、乳頭の大きさでお悩みの方の判断基準になるようなデータやデザインの考え方について解説しました。
今回は、当院における乳頭縮小術の実際について、術式や痛み、ダウンタイムなどの具体的な側面について詳しくご紹介いたします。
コンテンツ
a) 乳頭縮小術とは
乳頭縮小術は、大きさを小さくしたり、形を整えたりする手術です。
一般的には以下のようなお悩みで受診される方が対象となります。
- 先天的に乳頭が大きい、または長い
- 授乳をきっかけに乳頭が伸びてしまった
- 左右差が気になる
- 下着との摩擦や衣服越しに浮き出ることが気になる
乳頭の機能を温存しつつ自然な形態へ整えることを目的とした自由診療の手術です。
乳頭肥大(Macrothelia、pple hypertrophy)には医学的に明確な基準はありませんが、主な原因としては以下が挙げられます。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 先天性 | 生まれつき大きめの乳頭 |
| 授乳 | 赤ちゃんの吸引刺激により肥大 |
| 摩擦刺激 | 下着や運動による継続刺激 |
| ホルモンバランス | 思春期・妊娠・授乳による影響、男性更年期や薬剤による影響 |

授乳後にお子さんの吸啜(きゅうてつ)刺激によって起こる方が最も多いとされています。なかには元に戻る方もいらっしゃいますが、長期的な刺激によって元に戻りにくくなることが多いことが特徴です。
また、性別を問わない原因としては乳頭への摩擦の刺激でも大きくなることもあると考えられています。
一方で、乳頭が生まれつき大きいケースも一定数あり、論文での報告によると乳頭の直径が20mm以上では遺伝的背景が示唆されているとされています。
また、女性ホルモンであるエストロゲンが男性ホルモンに対して相対的に優位になる状態として、男性の更年期や薬剤などによる女性化乳房などの関与も原因として考えられています。
b) 当院で採用している術式
当院では楔状+円柱状切除の複合術式を採用しています。
まず、高さを低くするための円柱状切除は、乳頭の付け根部分の皮膚と皮下組織を「大根の桂むき」のように切除し、傘状の部分を縫合することで、乳管は中央の柱部分に温存しつつ高さを低くすることができます。
いっぽうで、大きさを小さくする楔状切除は、乳頭の上部から側面を扇状に、「ケーキカット」のように余分な組織を切除し、縫合します。
高さと大きさの両方を整えたい場合にはこの二つを組み合わせて、楔状+円柱状切除とすることでバランスの良い形へ仕上げていきます(下図参照)。
c) なぜ楔状+円柱状を採用するか
楔状+円柱状切除を採用した理由は、
- ①機能の温存と整容の両立に優れていて傷跡が目立ちにくいこと
- ②比較的ダウンタイムが短いこと
- ③さまざまなケースに対応するための汎用性が高いこと
の3点が主な理由です。
皮弁法を採用している医療機関もあるようですが、皮弁法はデザインが複雑であり、とくに男性などの小さめの乳頭では技術的に困難な場合が多いので、汎用性の点で劣ると考えています。
また手術時間が長くなりがちでダウンタイムもやや長い傾向にある点にも注意が必要です。
手術をお考えの際には術式の詳細についてもご確認いただくとよろしいでしょう。
d) 麻酔の方法は?

麻酔については局所麻酔のみで術中の痛みはほぼ問題なくコントロールできる場合が多いため、局所麻酔のみが主流ですが、静脈麻酔や笑気麻酔の併用も可能です。
局所麻酔のみの手術の場合は単純に手術が終了してすぐに帰れることに加えて、術中に仕上がりを確認していただくことができることも大きなメリットです。
いっぽうで、「手術操作を受けている」という感覚自体を感じたくないという方は静脈麻酔や笑気麻酔も併用可能ですので、遠慮なくご相談ください。
e)術後経過やダウンタイム、日常生活の注意点は?

ダウンタイムとしては、腫れが1週間程度でおおまかにひいてくることが多く、内出血が出た場合は1~2週間でひいていくことが通常です。
術後麻酔が切れると痛みが出る場合が多いですが、内服の鎮痛薬を用いれば比較的容易にコントロールすることができますので、お渡しするものを適宜内服してください。
日常生活では、手術から48時間後までは患部を濡らさないように注意していただければシャワー浴も可能です。
その後は患部のシャワー浴も可能ですが、湯船に浸かる入浴は抜糸までお控えいただいています。
激しい運動、サウナ、アルコール摂取は術後1週間までお控えください。抜糸までは、傷が乾かないようにお渡しする軟膏を塗布し、上からガーゼ保護をお願いしています。
1週間で来院していただき、抜糸をさせてもらいます。創部の経過や乳頭の大きさのチェック、腫れや内出血の様子ついて診察させていただきます。
f) 症例写真・費用
術前

術後3M

乳頭縮小術
リスク・副作用:出血・血腫 感染・化膿 知覚低下 傷跡が目立つ 授乳への影響
費用:330,000円(モニター価格別途)
g)まとめ
本記事では、当院で行っている乳頭縮小術の具体的な内容について、術式・痛み・麻酔・ダウンタイムなど多面的にご紹介しました。治療をご検討されている方のご不安が少しでも軽くすることができましたら幸いです。
当院では、精密なデザインと丁寧な縫合にこだわり、患者さま一人ひとりに最適な手術を行うことを大切にしております。また、半個室の待合室や女性スタッフの同席など、プライバシーにも最大限配慮した環境を整えております。どうぞお気軽にご相談ください。



