アートメイクを入れるとMRIが受けられないってホント?
近年ますます人気を集めるアートメイク施術ですが、アートメイク施術がMRI検査に影響する可能性があると知り、施術を迷う方も少なくありません。
当院に来られる患者様の中にも、「アートメイクを入れるとMRI検査は受けられないって聞いたんですけど」と心配される方はたくさんいらっしゃいます。
今回のテーマは、「アートメイクとMRI検査」です。
結論を先にお伝えしておくと、アートメイクをしてもMRI検査が受けられるケースはたくさんあります。
この記事では、
- なぜアートメイクを受けるとMRI検査が受けられないと言われるのか
- どのような場合にMRI検査が受けられなくなるのか
などについて解説します。アートメイク施術をご検討中の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です!
なぜアートメイクをするとMRIが受けられないと言われているのか
アートメイクをしているとMRIが受けられないと言われる理由は、アートメイクで注入した色素の中にある金属が、MRIを通すことで熱を持ってしまい、やけどのリスクがあるからです。
「金属?」と困惑された方もきっと多いでしょう。
実は、アートメイクで使用する色素(インク)には、「酸化鉄」や「二酸化チタン」などの金属が含まれているのです。
そのため、「アートメイクをしている=皮膚内に金属がある状態」となり、MRIが受けられないと言われることがあります。
少しでも体に金属がある状態でMRI検査を受けると、その金属が熱を持ち、やけどしたりアートメイクが変色したりするリスクがあります。
また、肝心な検査結果の画像に影響を及ぼしてしまい、正しい診断が受けられなくなる可能性もあります。
以上の理由で、「アートメイクをしたらMRIはNG」と言われているのです。
ポイントは金属の含有量!少なければMRI検査も問題なし
ここまでで、「アートメイクしたらMRIは受けられないのか」と思われた方も多いでしょう。ですが、それは正しい情報ではありません。
なぜなら、すべてのアートメイクがMRI検査NGではなく、使用するインクの金属の含有量により異なるからです。
アートメイク施術後にMRI検査を受けられるかどうかは、どのインクを使用しているかで判断できます。
金属含有量の多いインクはMRIはNG
金属に反応するMRIですから、当然金属含有量が多いインクだとリスクが高まり、検査はNGとなってしまいます。
金属含有量の多いインクは安全性の低いインクとなるため、このようなインクはまずFDA(アメリカ食品医薬品局)、もしくはCE(ヨーロッパの安全規格)の許可が下りません。
施術を受けるクリニックに、「使用するインクはFDAやCEが認可しているものですか」と確認すると安心ですね。
金属含有量の少ないインクならMRIもOK
FDAやCEが認可している安全性の高いインクなら、MRI検査に支障をきたすことは基本的にありません。
これらの安全なインクは金属含有量が極めて少ないため、やけどのリスクはほぼゼロです。
ただし、安易に自己判断するのも良くないため、はっきりと「MRI検査に支障はないですか?」と聞いておくことを忘れずに。
当院で使用しているインクについて
当院でアートメイク施術を受けられる場合には、MRI検査は問題なくその後も受けていただけます。
当院で使用しているインクはアメリカのFDA、ヨーロッパのCEの両方から認定された安全性の高いインクのみです。
金属含有量は限りなく少ないため、MRI検査に支障をきたすことはほぼありません。
さらに、アートメイク施術を担当する技術者は、アートメイクに関わる豊富な知識を持ったディプロマ取得者です。
そのため、MRIは問題なく受けていただけるだけでなく、安全性の高い施術を安心して受けていただくことが可能です。
アートメイク施術後にMRI検査を受ける場合
もしも今後、アートメイク施術後にMRI検査を受けることになったら、事前に医療機関に「アートメイク施術を受けている」ことを伝える必要があります。
いくら金属含有量の少ない安全なインクを使用していたとしてもそれは同じこと。なぜなら、どれだけ安全性の高いインクを使用していても100%安全である保証はないからです。
MRIの機械によっても金属への反応レベルは若干異なり、中には反応しやすいものもしにくいものもあります。
安全なインクを使用したアートメイクでも、軽度のやけどを引き起こす可能性はゼロではないことも知っておく必要がありますね。
また、今の時点でアートメイク施術を検討中の方が、仮に近い将来MRIを受ける可能性があることがわかっている場合は、先にMRI検査を受けてからアートメイク施術を受けると良いでしょう。
まとめ
今回は、アートメイクとMRI検査の関連性について解説しました。
大事なポイントをここでまとめておくと、以下のようになります。
- アートメイクを受けてもMRI検査はできる場合もある
- MRIは金属に反応するため、金属含有率の多いインクはやけどのリスクが高い
- 金属含有率の少ない安全なインクならMRI検査は問題なく受けられる場合が多い
- FDAもしくはCEが認可しているインクかどうかが判断基準
- 安全なインクでもMRIに影響する可能性はゼロではない
基本的には、安全性の高いインクを使用している場合、MRI検査は受けられます。
ただし、実際にMRI検査を受ける場合にはかならずアートメイク施術を受けた旨を伝えておきましょう!
アートメイク施術をご検討中の方は、リスクの部分についてもきちんと理解した上で施術を受けるかどうかの判断をしましょう!