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わきが治療 ミラドライ?ボトックス??使い分けは???


Armpit Treatment MiraDry? Botox? ? How do you use it? ? ?

夏本番を迎える中、多汗症に悩まされる方も少なくないと思います。今回は、ワキガ・多汗症の新たな選択肢であるミラドライについて解説します。さらに、部位別にミラドライとボトックス治療の組み合わせについても解説していきます。ぜひ最後までお読みいただき、多汗症に悩まされない快適な夏をお過ごしください。

ワキガの治療法

ope (1)ワキガは、これまで手術治療が主流でした。手術方法はいくつかありますが、共通する手術の目的は、ワキガの原因となるアポクリン腺と呼ばれる汗腺を除去することにあります。しかし、手術は皮膚を切開し広範囲に皮膚を剥離する必要があるため体への負担が大きく、手術後の出血や血腫の形成・皮膚壊死などといった合併症のリスクなど、いくつかの懸念事項がありました。

そこで、近年「ミラドライ」という治療方法が開発されました。ミラドライは、皮膚を切開することなく高い治療効果をもたらすため、現在では多くの人々に選ばれるようになっています。

ワキガ・多汗症の新たな選択肢「ミラドライ」とは?

miradry (1)
ミラドライは、2010年頃から導入された革新的なワキガ多汗症治療です。この治療法は、マイクロ波をワキに照射して、ワキガの原因となるアポクリン腺・エクリン腺を破壊します。皮膚を切開することなく行われるため、血腫や皮膚壊死といった合併症のリスクは非常に低いとされています。さらに、マイクロ波は水分に対して破壊作用を示すため、汗腺以外の組織への影響は小さくなっています。

ミラドライの最大の特徴は治療効果の持続性です。一般的にミラドライは、1回の治療で半永久的な効果が期待できると考えられています。基本的には1回の照射でご満足いただけることが多いですが、臭いや汗がまだ気になるという方は2回目の照射を行うことでその効果をより得られることができます。ミラドライの効果と安全性は、日本美容外科学会でも報告されています。

現在では、手術に代わりワキガ多汗症の治療として広く普及されており、多くの患者さんで満足度が高い治療方法です。

ミラドライの流れ

照射前

ミラドライを行う場合、まず治療前に医師とのカウンセリングを行います。患者さんの症状や希望に基づき、治療方法と予想される効果、治療による合併症などのリスクなど詳しく説明します。

治療当日

irradiation
医師による照射範囲を設定を行い、その範囲に局所麻酔を行います。局所麻酔時は笑気麻酔(痛みを軽減するガス麻酔)を併用して痛みや不快感を最小限に抑えます
局所麻酔が終わったら、治療エリアへマイクロ波を照射します。この照射によって汗腺が破壊されていき、過剰な発汗を抑えることができます。マイクロ波の照射時間はおよそ2時間程度です。
治療後は、激しい運動を1週間程度控えてもらいますが、ほとんどの場合は仕事等に影響することなく日常生活を送ることができます。ミラドライの効果は、個人差があるもののほとんどの方で治療直後から治療効果を実感することができます。
現在ではワキガ多汗症に限られていますが、顔や頭皮の多汗症に対する応用が今後期待されています。

多汗症治療のもう一つの選択肢「ボトックス注射」とは?

botox
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が作り出す物質を皮膚に注射することで、神経を一時的に麻痺させ、多汗症の原因となる汗腺から過剰な発汗を抑制する治療方法です。ボトックス治療は、1980年代から眼瞼痙攣や痙性斜頸などの様々な病気に使用されていますが、多汗症に対しても効果があります。
ボトックス注射の治療時間は短く、部位によっては5−10分程度で治療が終了します。治療範囲に局所麻酔や冷却をすることで、痛みなどの不快感を軽減させ、複数箇所にボトックス注射を行います。
治療効果は2-3日目から現れはじめ、2週間で効果が強くなります。効果の持続期間は個人差があり、通常は数ヶ月から半年程度です。一年を通して持続的に効果を得たい場合には、定期的に通院し治療を受ける必要があります。
ボトックス注射の最大の利点は、顔や頭皮の多汗症に対応できる点です。

ミラドライとボトックス注射の比較:ワキガ多汗症にはミラドライ、顔や頭皮の多汗症にはボトックス注射を組み合わせる!

sweat
ミラドライとボトックス注射の使い分けですが、部位別で対応することをおすすめ致します。
ワキガ・多汗症治療には、効果が半永久的であるミラドライが何よりおすすめです。ボトックス注射はワキガの改善効果は乏しいですが、ミラドライは多汗症に加えてワキガの改善効果も強いです。一方、ミラドライは腋のワキガ・多汗症にしか使用できません。現在、ミラドライを顔や頭皮の多汗症にも使用する試みがあるようですが、一般普及するにはまだ時間がかかりそうです。
ボトックス治療は、顔や頭皮の多汗症に対して広く行われています。効果の持続時間は、数ヶ月から半年程度ですが、夏を迎える前に治療をすることで、効率よく治療効果が得られます

まとめ

ミラドライは、ワキガ多汗症の新たな選択肢として注目されています。ミラドライ治療とボトックス注射などの治療の選択は、患者さんの個別の状態や要望によって異なります。そのため、医師や専門家と十分に相談した上で、自分自身の症状や目的に合った治療方法を選択していきましょう。

監修医師

芹澤 快 医師

名古屋院院長

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