ヒアルロン酸注入のデメリット
人気の高いヒアルロン酸注入ですが、
デメリットもないわけではありません。
デメリットとしては、
(1)硬さが脂肪組織とやや異なる。
(2)色が無色透明
といった点があります。
「ヒアルロン酸の使い分け」で述べたように、
ヒアルロン酸は硬さの違う複数の製剤があります。
フィラーとして最も理想的なものの条件の一つに、
「硬さが脂肪組織と同等であること」があります。
くぼみやこけを改善する目的でヒアルロン酸を注入する場合、
通常は皮下脂肪層に注入します。
そのため、皮下脂肪と比べて硬かったり軟らかかったりすると、
触ったときに若干の違和感を感じたり、
笑ったりして動いたときに膨らんで見える場合があります。
(普通は気にならない程度ですが)
実際は、脂肪組織と全く同じ硬さであることはないので、
注入する量が多かったりすると気になることがあるかもしれません。
また、ヒアルロン酸は無色透明です。
「無色透明だから皮膚の色に影響しません」というのは間違いです。
皮膚の色は肌色と言われますが、
このお肌の色は皮膚そのものの色ではありません。
皮膚そのものの色+皮下血管網の色+皮下脂肪組織の色
が重ねられて透過することによりお肌の色になっています。
ですので、皮下の浅い位置にヒアルロン酸があると
血色が悪くみえたり、場合によっては青黒く見えることがあります。
実際上は、目の周りの浅い位置に注入したときに、
気にされる方がごくたまにいます。
言われるとそうかなあ、という程度なのですが、
ヒアルロン酸が無色透明であることからくることなので、
気になる場合はヒアルロン酸を溶かすしか方法はありません。
ヒアルロン酸は
比較的安価な注入剤であり、
安全性も高く、非常に使い勝手の良いものではありますが、
たくさんの施術を行っていると、
以上のような欠点を感じることも
ごくたまーにあります。