怖い顔にならない!ボトックス注射の新しい手技「マイクロボトックス」
ここ数年来、新しいボトックス注射のテクニックとしてマイクロボトックス(真皮ボトックス)テクニックが盛んに行われるようになってきています。表情ジワを取ってくれる従来の「ボトックス注射」はよく知られていますが、「マイクロボトックス」というテクニックをご存知の方は、まだ少ないと思います。今回は、通常のボトックス注射とどう違うのか、どんなときに効果的なのかをご説明したいと思います。
従来行われているボトックス注射は、筋肉内もしくは皮下にボトックスを注射することで表情筋に直接働きかけ、その動きを鈍くして表情ジワなどを改善するというものです。このテクニックは、筋肉の動きが強くコントロールされ、しわは良く伸びますが、人によっては強く効きすぎてこわばった表情に感じる方もいます。
これに対してマイクロボトックスでは微量のボトックスを皮下ではなく皮内に細かく少量ずつ注射していきます。すると、ボトックスの筋肉そのものへの直接の影響が少なくなり、同時に皮膚に対するボトックスの効果も表れます。マイクロボトックスは、筋肉のごく表層のみにボトックスをやわらかく効かせたいときや、肌質の改善などに用いられる手法なのです。
ところで、「少量ずつ注入」といっても、従来のボトックス注射とどのくらい分量が異なるのでしょうか。
従来のボトックス注射では、1カ所あたりボトックス1~2単位を注入します。しかしマイクロボトックスでは、1カ所あたり0.05~0.1単位となり、通常のボトックス注射と比較すると20分の1から10分の1くらいの量になります。当然注射の回数は増え、例えば額のシワに対するアプローチの場合は、通常だと5〜10箇所に分けて注射するところを、マイクロボトックスでは30〜40箇所くらいに分けて注射していきます。「少しずつ、広く、浅く」という手法を、ご理解いただけるかと思います。
マイクロボトックスのイメージを画像で見てみましょう。
一番左は0.1ccの水滴(1個)、真ん中が0.05ccの水滴(2個)、一番右が0.002ccの水滴(50個)です。0.002ccの水滴のイメージがマイクロボトックスのイメージです。どれも合計すると0.1ccなのですが、水滴の大きさが全然違うのが見てわかると思います。0.05ccは感覚的には結構微量な気がしますが、水滴にしてみるとまあまあ巨大に見えますね。これだと注射した場所から水平方向にも垂直方向にも結構な距離を拡散してしまいます。ボトックスを拡散させずに真皮内に留まらせようとするとこれくらい微量じゃないといけません。
では、どんなときにマイクロボトックスは効果を発揮するのでしょうか。
例えば、額のシワを改善しようとする場合、額にある前頭筋という額を持ち上げる筋肉にボトックスを注射します。しかし、ボトックスがしっかり効きすぎると眉毛が上がらなくなり、まぶたが重たくなってしまうことがあります。もともと眼瞼下垂の症状があるような方場合は特に注意が必要です。また下まぶたのちりめんジワを改善させたい場合は、目の周りを囲む眼輪筋にボトックスを作用させるわけですが、効きすぎると下まぶたのたるみにつながってしまいます。このとき、マイクロボトックスの方法で注射することによって、このような副作用が起こることを予防することができるのです。
また、マイクロボトックスでは、ボトックスが皮膚に作用して美肌効果をもたらすことも知られています。皮膚の浅いところに注射されるために、そのような効果が得られるのです。具体的には皮膚の皮脂腺、汗腺、立毛筋などに作用し、皮脂腺の活動を抑えて脂性肌やニキビを改善したり、毛穴を小さくする効果も期待できます。さらに皮膚の引締め効果もあります。結果的に肌のキメが整い、美肌を得ることができるわけです。
では、実際のモニター症例を見てみましょう。
ボトックスの効果により額のしわが伸びているのがおわかりになると思いますが、ここで注意して見ていただきたいのは、施術後に眉毛の位置が下がっていないという点です。さらに、肌がツルンとしてキメが整い、美肌効果も得られていますね。これこそがまさにマイクロボトックスの効果です。
このようにマイクロボトックスは優れた効果を持つ治療法ですが、通常のボトックス注射に比べ、ご存知の方が少ないというのが現状です。そこで、当院ではじっくりとカウンセリングを行い、「マイクロボトックスが有効なのでは」という方にお勧めしています。表情シワと美肌効果の二つのメリットを持つマイクロボトックス。ぜひ一度当院にご相談ください。
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