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切らないわきが治療の種類について! ミラドライ以外でにも効果はある?

切らないわきが治療の種類について! ミラドライ以外でにも効果はある?【エースクリニック】名古屋院・大阪梅田院

皆さま、こんにちは。
当院の切らないわきが治療であるミラドライ、連日ご好評いただいております。
誠にありがとうございます。

いまは外科的手術ではなく、切らないで腋臭・多汗症の治療ができるいい時代になりました。
実は、切らない腋臭・多汗症治療にも色々方法があるのをご存じでしたか?
今回はミラドライ以外にも効果的な治療が存在するのか、切らない腋臭・多汗症治療の種類について解説します。

切らない腋臭・多汗症治療とは

切らない腋臭・多汗症治療に共通していることは、”熱エネルギーで汗腺を破壊する”という点です。
その熱エネルギーの違いで色々な機器が存在しています。
代表的な熱エネルギーとして、マイクロ波・高密度焦点式超音波(ハイフ)・高周波があります。

【切らない腋臭・多汗症治療の種類(熱エネルギーの種類)】

  1. マイクロ波(ミラドライ)
  2. ニードルRF高周波(ビューホットなど、RF=高周波)
  3. 高密度焦点式超音波(ウルセラなど)



まず最初に説明しておかなければいけないのは、上記治療のうち厚生労働省により認可されている治療はミラドライのみという点です。
ミラドライ以外は、その効果効能については公的な認可はありません。
ビューホットはワキガ多汗症治療のための治療器として作られていますが、ウルセラはメーカー自体もワキガ多汗症に効くとは謳っていません。
これらの点はまず指摘しておきたいと思います。

熱の加え方の違い

ミラドライの場合

では、どの機器が一番腋臭・多汗症治療に向いているのでしょうか。
まず、腋臭・多汗症治療のターゲットであるエクリン汗腺・アポクリン汗腺はわきの皮膚の下にびしっと敷き詰められるように”面”で広がっています。

ワキガ手術_アポクリン腺【エースクリニック】名古屋院・大阪梅田院 腋臭症手術の様子。すじこのようなものがアポクリン汗腺で、
脇の皮膚の下に広がっている。

そのため、効率的かつ効果的に汗腺を破壊したい場合は、広範囲に”面”で熱を加えることができる機器が最も適していると考えられます。

上で紹介した機器の中では、マイクロ波(ミラドライ)が広範囲の”面”で熱を加えることのできる唯一の機器です。
なので、汗腺を破壊する目的ではマイクロ波(ミラドライ)が最も効率的かつ効果的と考えられます。

ワキガ手術_ミラドライの加熱のイメージ【エースクリニック】名古屋院・大阪梅田院 ミラドライの加熱のイメージ

ちなみに、マイクロ波は対象の水分子を振動・回転させて熱を生み出すのですが、汗腺は水分子が多いため熱が加わりやすく、それもマイクロ波が腋臭・多汗症治療に向いている理由のひとつです。

RF・HIFUの場合

一方で、ニードルRFや高密度焦点式超音波(ハイフ)の機器は、”点”で熱を加える機器です。
ニードルRFは皮膚に先端以外が絶縁された針を複数本刺入し、その針の先端からRF(高周波)を流して点状に熱を加える装置です。


ワキガ手術_高周波RFの加熱のイメージ【エースクリニック】名古屋院・大阪梅田院 高周波の加熱のイメージ

また、高密度焦点式超音波(ハイフ)は音響レンズを用いて超音波を1点に集中させてその焦点となった部位を点状に発熱させる装置です。

ワキガ手術_高密度焦点式超音波(ハイフ)の加熱のイメージ【エースクリニック】名古屋院・大阪梅田院 (362 x 300 px) 高密度焦点式超音波(ハイフ)の加熱のイメージ

結論から言うと、“点”での熱照射では、“面”で広がる汗腺を十分に破壊することは不向きと考えられます。

理論上は点を無数に敷き詰めれば面になるかもしれませんが、上記の機器でそのように照射するのは時間もコストもかかってしまいあまり良い方法とはいえません。

実際に、ニードルRFのビューホットは、本邦においてワキガ多汗症治療の承認を得ていません。
もし本当に効果が高いというのであれば、ミラドライとは仕組みが違うので薬事承認を取得できるはずです。
また、ビューホットはすでに日本での発売を終えたという点も指摘しておきましょう。
これが何を意味するかは読者の推測にお任せします。

そもそも高密度焦点式超音波(ハイフ)や高周波が”点”で熱を加えられるというのには理由があります。
組織に過大なダメージを与えずに組織に熱を加えるためです。

例えばウルセラはお顔のリフトアップに使用しますが、お顔に面で大きな熱量が加えられると組織のダメージが大きくなるため、パンパンにお顔が腫れてしまいます。
そうならないための工夫が高密度焦点式超音波(ハイフ)による点状加熱なのです。
従って、ハイフが腋臭多汗症治療に不向きなのは器械の仕組みからも推測ができますし、実際にハイフメーカー自身は腋臭・多汗症治療に効果があるなどと言ったことすらありません。

上記のような説明をすると、当院がニードルRFや高密度焦点式超音波(ハイフ)を持っていないからそういうことを言うのだと思われそうなので、一言申し添えておきます。
当院は10年も前からニードルRFや高密度焦点式超音波(ハイフ)の器械を所有しており(ニードルRF:イントラセル、ハイフ:ウルセラ)、それぞれに大活躍してくれておりますが、これらの器械を腋臭・多汗症治療に使用しようとしたこはありません。
それは、常日頃腋臭手術でアポクリン腺を実際に肉眼で観察し、アポクリン腺の形態を熟知しているため、これを点状加熱の仕組みで撃退できるなどと考えることがないからです。

以上、切らない腋臭・多汗症治療の機器についてでした。
レーザー・HIFU・ミラドライなど、美容医療で用いる機器は本当にたくさんあって、器械好きの私からするととても興味深いです。
また最新の美容医療の機器の紹介などしていきますね!

監修医師

芹澤 快 医師

名古屋院院長

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