わきが多汗症治療 手術か?ミラドライか?!
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エースクリニックでのミラドライの扱いの変遷

エースクリニックでは開院以来、腋臭症の治療に手術を行ってきました。
ここで言う手術とは、皮膚の切開を伴う術式のものを指していて、当院ですと反転剪除法やマイクロシェーバー法を指します。
これらの術式による腋臭症治療は、臭いの元凶であるアポクリン腺を外科的に取り除くということから、行っていることがわかりやすいという反面、わきの下の皮膚の裏面にびっしりと付いているアポクリン腺を切除することによるリスク、具体的には血腫・皮膚壊死が少なからず起こり得、術者が熟練していてもそこそこの頻度で生じるため、その点が大変悩ましい問題でした。
しかも、さらに悩ましいのは、臭いの問題というのは大変複雑であり、手術がきっちりと行われていても完全に無臭になるわけではないことから、術後も臭いが気になる、何か違う臭いがする気がするといった訴えを聞くことも少なからずありました。
その中には、客観的に臭いを感じないケースも多く、精神的な問題であろうと推測されるケースがほとんどと思われましたが、それを素直に納得される方も少なく、やはり臭いの治療はなかなか厄介であると感じる点です。
ミラドライという外部からマイクロ波を照射することで腋臭多汗症が治療できるという器械が世に出たのが2010年代初期のこと。
当初は、そんな簡単に腋臭多汗症が治療できるわけないだろうと思い、しばらく様子を見ておりましたが、非常に良い器械であるという噂を聞くにつけ、エースクリニックでも2014年に導入に至りました。
しかし、「器械ごときが…」という先入観が簡単にはぬぐえなかったために、導入後もボチボチ様子見ながら治療を行っておりましたが、そこから8年後の2022年現在では、施術件数は手術:ミラドライ=1:10となり圧倒的にミラドライを行うことが多くなっています。
この理由は何でしょうか?それは明確な満足度の差です。
ミラドライは非常に満足度の高い治療です

ミラドライがこれほどに満足度の高い治療であると、導入当初は想像もしていませんでした。
確かにミラドライは楽な施術ではありません。
施術時間はちょっと長く、その間同じ姿勢をしていなくてはいけませんし、麻酔の注射時や麻酔が切れた後などは結構痛みもあります。
しかし、手術はそれを超える大変さがあります。
手術後はしばらくの間かなり厳密な安静が必要になり、血腫や皮膚壊死などが起こった場合は、ほとんど毎日通院しなければなりません。
このような大変さを乗り越えるのは生半可なモチベーションでは無理ですよね。
実際に軽度のわきがの人に手術を行っても、満足度は低かったのです。
それがミラドライは革命を起こしたと言えるでしょう。
まさにゲームチェンジャーと言っても過言ではありません。
軽度~中程度までの腋臭症の方に対しての満足度は、確実にミラドライ>>手術です。
そして重症の腋臭症の方に対しても、少なくとも当院での反応を見る限り、ミラドライ>手術です。それほどに手術を大きく上回る満足度をミラドライは得ているのです。
また、腋臭症ではなく多汗症の場合、手術では多汗症を治療することは困難と思いますので、端からミラドライが望ましいです。
もちろんミラドライでも100%はありません

当院はミラドライの施術後にアンケートを行うなどして、満足度の追跡調査を行っておりますが、直近1年で施術後1か月後に「不満足である」「やや不満足である」と回答した方は、施術を受けた方の0.8%いらっしゃいました。
この数字をどのように解釈するかは人によって異なるところと思いますが、一般的には驚異的な数字です。手術でこのような統計を取ると、熟練者が手術を行った場合であっても、不満足率は10%をはるかに超えると思います。
もちろん、少なかったとしても不満足者がいる点はしっかりと受け止めないといけないと思いますが、これほどに良い数字というのは驚異的と言っても良いでしょう。
まとめ
ミラドライは、腋臭症の方にとって、重症度に関わらず満足度が高い治療です。
そのため、腋臭症の標準的治療足り得る方法と考えています。
また、脇の多汗症の方にとっても高い満足度が得られる治療方法であり、今後もますます需要が増えていく施術と考えています。