脂肪注入(額・こめかみ・頬)の症例 38歳女性
※このページは2019年9月16日に更新されました。
10年以上前は、今ほどヒアルロン酸注入ヒアルロン酸注入ヒアルロン酸注入がメジャーではありませんでした。特に輪郭形成にヒアルロン酸を使用することはそれほど多くなかったと思います。以前は、輪郭形成には主に脂肪注入を行っていました。
最近は、輪郭形成と言えばヒアルロン酸で行うことが圧倒的に多いです。特にヒアルロン酸で額を丸くする施術が流行していることもあり、輪郭形成と言えばまず挙がるのがヒアルロン酸注入です。
脂肪注入は、自分の脂肪を太ももやおなかなどから採取する必要があり、その分手間がかかるのと、局所麻酔時の痛みであったり、術後の痛みが多少あるため、受ける側のハードルはヒアルロン酸注入よりは高くなります。
また、注入された脂肪は、全量定着することはあり得ず、吸収される分が必ずあるため、最終的にどのくらい残るのかの読みができないという欠点もあります。
しかし、脂肪はヒアルロン酸に比べて、圧倒的に馴染みが良いという長所があります。この馴染みというのは、ヒアルロン酸より滑らかな表面が得られやすいという形態上の馴染み以外に、ヒアルロン酸が無色透明なのに対して脂肪が鮮やかな黄色であることから、皮膚色がとても良くなるという色調の馴染みも含みます。
また、吸収される分があるとはいえ、一旦定着してしまえば、ヒアルロン酸などのように分解吸収されないため、長期間にわたってボリュームを維持できるというメリットもあります。
さらには、脂肪が分泌する各種の物質が美肌作用をもたらし、脂肪注入後は肌がきれいになるというオマケもあり、ヒアルロン酸注入にはないメリットや効果が得られることから、脂肪注入を希望される方も最近増えつつあります。
今回、額・こめかみ・頬の脂肪注入を希望されたモニターさんがいらっしゃいましたので、どのような変化があったのかを共有したいと思います。
今回、LifeVizという画像解析装置を用いてボリュームの変化を数値解析しています。
左が施術前、右が施術後1か月です。
脂肪注入後は額・こめかみ・頬のいずれもが自然な曲線でふっくらとしているのがわかります。
横から見ると、特に額の張りがはっきりとわかり、より若々しく見えますね。
LifeVizで解析すると、ボリュームがどれだけ増えたかが直感的にわかります。ボリュームが増えたところは黄色~赤く表示され、減ったところは青で表示されます。
LifeVizではどこがどれだけボリュームが増えたかを数値でも解析してくれます。額は2.02ml増えました。
左のこめかみは1.04ml増えました。
右のこめかみは0.86ml増えました。
左頬は1.76ml増えました。
右頬は1.59ml増えました。
額と左右のこめかみ・頬のボリュームアップ分を合計すると7.27ml増えました。
実はこのケースの場合、額に18ml、左右のこめかみに4mlずつ、左右の頬に5mlずつ、合計36mlの脂肪を注入しています。注入した脂肪は組織に圧迫されて縮みますし、吸収される分もあります。今回注入した額やこめかみ、頬はそれほど脂肪の定着が良い部位ではありません。だいたい周囲組織に圧迫されて縮むため、注入直後には入れた量の半分くらいのボリュームアップが得られ、その後脂肪が吸収される分は吸収されてさらに半分以下になります。
7mlのボリュームが増えたということは、もしヒアルロン酸を用いた場合、ヒアルロン酸の量にしておおむねその倍の14ml、約14本の注入量に相当すると思われます。
これだけの量のヒアルロン酸を注入するとなると非常に高額になってしまいますので、脂肪注入の方がコストパフォーマンスでは勝ります。
また、出来上がりは自然で肌質も良くなるため、「ヒアルロン酸じゃなくて脂肪注入じゃないと嫌!」っていう方も当院にはそこそこの数いらっしゃいます。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。